アンティークの修復に使うシェラックニスについて

こんばんは。

昨日はビールを飲んでいい気分になって眠くなってしまいシェラックニスについて書くことが不能となってしまいすみませんでした・・・・

さて、気を取り直して、

シェラックニスとは・・・
世界には天然塗料と厳密に言えるものは2つしかありません。
それが漆とSHELLACです。
英国では16世紀から伝統的に使用されてきました。
SHELLACとはインドや東欧に生息しているLACIFFER LACCAと呼ばれる5ミリほどの甲虫が出す分泌物で、それをアルコールにといて塗料としました。木部に塗るとアルコールはすべて蒸発してSHELLACが木の表面に残りそれが塗面となります。
人体には無害です。無害なので女性の化粧品のファンデーションや口紅のグロス(光沢)やチョコーレートの表面の艶を出すのに使われたりしています。

と、長々と説明しましたが
なぜアンティーク家具にシェラックが使われるのか?

まず1つはシェラックニスが塗装の直しが容易だから、修復が容易だからです。
シェラックニスはアルコールに溶かして使うわけですから当然アルコールをつければ簡単に剥がすことができ、再塗装をすることが出来ます。
現代の家具のようにウレタンを塗ってあるものは剥がすのが至難の業で強力な剥離剤(有機溶剤なので、すこぶる体に悪いため防毒マスク、グローブを使わないと体がおかしくなります・・・)をもってしてもきれいに剥がすことができず木部を傷つけることなったり、風合いがなくなるどころかキズキズになってしまうこともあります。
サンダーなどで表面を削り取って・・・なんてことはアンティークには絶対してはならないことです。

シェラックを使うことで風合いを損なうことなく塗装の直しが簡単であることが大きなまず1つの理由です。

シェラックを使うもうひとつの理由は使い込んでいるうちに絶妙な色艶、風合いが出てくるというものです。これはパティーナといいます。
ウレタンなどは塗装が劣化してくるとぽろぽろと剥がれ落ちていくのに対しシェラックは色が落ちていく過程、艶の変化が楽しめるのです。これがあるからアンティークはいろいろな表情を持って現代まで引き継がれてきているのです。

また家具の種類、年代、材によってふさわしい姿と言うものがございます。すべて均一の艶、質感はありえないのです・・・

シェラックニスが使われる理由をかいつまんで説明しましたが少しはお役に立ちましたでしょうか?

こんなすんばらしいシェラックでも欠点はあります。

それは・・・・・

また次回に。
寒くなってきたので風邪引かないように皆さんも気をつけてくださいね。
あっ!早く加湿器取りに行かなきゃ!!

 

 

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