アンティーク家具の修復・修理の着色について

こんばんは。

本当は昨日書くつもりだったのですが
ちょっと飲みたくなり”上善如水-ジョウゼンミズノゴトシ”を飲み始めた所いい気分になってしまいそのまま寝てしまいました。
いやーうまかったです。お薦めですよ。

本題に入りましょう・・・

今回は前回お伝えしたとおりアンティーク家具の着色剤についてお話します。

アンティークの着色に使われるのは OIL STAIN (オイルステイン) という木材の着色塗料です。

成分はテレビン油と亜麻仁油に染料をといたものです。

テレビン油は前回のBEESWAXの時に出てきたのでわかりますよね?
書き忘れたことがあったのでそれだけ書かせてください。
テレビン油は漢方薬の一種として神経痛の外用塗布薬としても利用されていました。自然の力は何でもありですね。

亜麻仁油は亜麻仁(亜麻の種子)から抽出した植物性の油です。
またアトピーや乾燥肌の治療に効果があるそうです。
欧米では子供用の木製玩具の塗料には伝統的に亜麻仁油が使用されています。体に害のないものですから当然といえば当然なのかもしれませんね。

そんなオイルステインにはたくさんの色があります。

ライトオーク
ミディアムオーク
ダークオーク
ゴールデンオーク
ジャコビアン
ブラウンマホガニー
レッドマホガニー
メイプル
ウォルナット・・・・

使用するのは大体こんな所でしょうか。
それぞれ染料によって色の違いを出しています。

使用する色の選択基準は
修復するアンティーク家具の材質と現在の色から少し薄めの色を選ぶということです。
濃い色を選んでしまうと黒ずんでしまったりすることがあるので注意しなくてはいけません。
また塗装面の状態が劣化している場合は薄い色を入れたとしてもムラに入ってしまうことがあるので選択は慎重にしなくてはなりません。

オイルステインを入れることで家具の色を鮮やかに戻してくれます!

このオイルステイン欠点といえば・・・・においが結構きついのです・・・

私は何十年もこの仕事やっていますから慣れましたが、始めてかぐ方は少しいたい?です。

塗装中はにおいが結構します。
ただこのにおいもすぐとれますので安心してください。

オイルステインがどういうものか今日はお話させていただきました。

次回は

オイルステインの使用方法をお話できればと思います。
またお酒でいい気分にならないようにがんばります。

それでは

 

 

Oku-Antiques HP

アンティーク家具出張修復、修理、ショップ、買取、委託販売、その他家具の修理、加工、改造、アンティーク照明器具・ランプ・スタンドの修復、修理、加工を承っております。

Antique Furniture Shop

イギリス、フランス、ヨーロッパ、アメリカのアンティークやヴィンテージの家具・雑貨・照明、ランプのネットショップです。

 

Oku-Antiques へのお問合せは

  • Mail info@oku-antiques.com
  • Tel 090-6515-3867 (10:00~18:00)
  • LINE LINE ID 「 @oku-antiques 」

友だち追加数

follow us in feedly


アンティーク家具専用の蜜蝋(ビーズ)ワックスについて

こんばんは。

前回お手入れ法についてお話させていただきましたが
肝心なことを忘れておりました。

ワックスとは・・を説明するのを忘れてしまいました。
すみません。

ここでお話しするワックスとは

BEESWAX(蜜蝋ワックスとも言われます)のことです。

BEESWAXはイギリスでは伝統的に使用されてきたワックスです。
現在様々な用途のものがありますが、このワックスが一番原始的で天然素材のみで構成されたワックスです。

その成分は蜜蝋とテレビン油のみです。

蜜蝋とは羽化後の12~20日の働き蜂のロウ分泌線から分泌されたものが蜜蜂の巣の構築材となり、この巣を集めて精製したものが蜜蝋です。

なんだかおいしそうだと思うのは私だけでしょうか?・・・

テレビン油とは赤松や黒松の樹幹にキズをつけて得られるもので、これが生松脂であり、含油樹脂であり、これに水を加えて蒸留したものがテレビン油です。木からいただく命の油といった所でしょうか。

それぞれが天然素材ですから当然体に害のあるものではなくシェラックニスという天然塗料で塗装されているアンティーク家具には相性抜群なのです。

このワックスは無臭ではありませんBEESWAX特有のにおいがあります。
私は何十年もの間かいでいるので心地いいですが(というか気にならないです)はじめての方は人によって少し気になるかもしれません。ただ塗って少し1日、2日たてばほとんどにおいはしなくなりますので安心してお使い下さい。

アンティーク家具のショップには大体置いてあります。

当ショップにも常備しております!

Beeswax(蜜蝋ワックス)をお探しの方はこちら

値段もそんなに高いものではないのと1度買ってしまえば何年も使えるのでお持ちになっていたほうが良いでしょう。

ただ気をつけていただきたいのは「家具用ワックス」として市販されているもの(日本製・外国製に関わらずです)はシンナーなどの溶剤が含まれている場合がございます。溶剤が入っているものを使ってしまうと、塗装を溶かして薄くしてしまったり、シミになったりするものもあります。ご注意ください・・・

そんなアンティークには欠かせないワックス掛け・・・
もしご自分でかけるのが大変な方がおられましたら「出張メンテナンス」をさせていただきます!
お気軽にご相談ください!

また宣伝してしまい申し訳ありません。

次回は・・・

アンティーク家具に使われる着色剤についてお話しする予定です。

それでは

 

 

Oku-Antiques HP

アンティーク家具出張修復、修理、ショップ、買取、委託販売、その他家具の修理、加工、改造、アンティーク照明器具・ランプ・スタンドの修復、修理、加工を承っております。

Antique Furniture Shop

イギリス、フランス、ヨーロッパ、アメリカのアンティークやヴィンテージの家具・雑貨・照明、ランプのネットショップです。

 

Oku-Antiques へのお問合せは

  • Mail info@oku-antiques.com
  • Tel 090-6515-3867 (10:00~18:00)
  • LINE LINE ID 「 @oku-antiques 」

友だち追加数

follow us in feedly


アンティークやアンティーク家具のお手入れ方法やメンテナンスについて

こんばんは。

前回はシェラックニスについてお話しました。
耐熱、耐水は劣るが、アンティークに必須な独特の風合いが出るということ。
いい風合いが出るということはしっかり使い、しっかりお手入れされているということなのです。

さてそのお手入れ方法ですが

・ワックスがけ

・からぶき

の2つです。

ワックスがけですが大体のアンティークショップ(親切な)ではワックスがけは1ヶ月~2ヶ月に1度かけてくださいとアドバイスされています。

ワックスがけをしてくれといわれても、なぜワックスかけると良いのかまでは教えてはいないようです。

ワックスをかけて良い事はなんでしょうか?

それは・・・

まず塗装面の保護(表面の保護)することが出来るということです。

今このお話しているような時期は非常に乾燥しています。

ただでさえ乾燥しているのに室内ではエアコンやファンヒーターなどですこぶる乾燥しています。
そうなると塗装面が乾燥してしまい、傷がつきやすくなったり、その状態が長く続くと劣化(ぽろぽろと取れてきてしまう)してしまいます。
そこで人間のお肌のように、ワックスで家具の塗装面に潤いを与えてあげることが必要なのです。(冬場だけでなく春、夏、秋通年必要です)

またワックスをかけることにより表面のすべりが良くなることで埃や汚れが付きにくくしたり、キズをつきにくくする効果もあります。(キズがまったく付かないということではなくすべりがキズが深く付かないように逃がすということでキズつきにくくなるということです)

潤いを保つことによって木材の反りや割れも抑える効果もございます。

このようにアンティーク家具にワックスは必要不可欠なのですが・・・
お客様の大半は1ヶ月に1度のワックスがけを忘れてしまったり、面倒くさいとかけていない方ばかりなのです。ワックスがけですべてをケア出来る訳ではないですがやることで塗装の寿命を延ばすことはできます。出来る限りワックスがけをしてあげてください。

もし”そんなに頻繁に出来ない”ということであればご依頼いただければ「出張メンテナンス」をさせていただきます!
お気軽にご相談ください!

さてワックスのかけ方ですが

用意するものは ワックス、柔らかい布2~3枚

1)まず布をご自分の手の大きさに折ります。

2)その布にワックスを少しつけてください。
目安はティースプーン1杯ぐらいで900×900ぐらいの大きさの天板面であれば十分です。

3)木目に沿ってワックスを全体によくのばしながらかけます。

4)ワックスをよくのばしたらワックスが付いていない布でワックスが残らないように丁寧にからぶきしてください。

大きな天板などは全体にワックスを先に塗ってしまうとふき取りが大変になり、ふき残しが出てきてしまうので、幾つかに分けて細かく分けてやると作業効率がよくなります。
ワックスの付いた布はワックスが染み込んでいますので繰り返しつけるワックスの量は少しずつ減らしていくとワックスの無駄がなくてよいと思います!エコですね!!

もう1つのお手入れ法であるからぶきはなるべく薄い布でやることをおすすめします。

なぜかというと、
手の油が家具にとっていい風合いを出すスパイスとなるのです。

アームチェアを想像して下さい・・・しましたか?
アームの部分は手でよくこすりますよね?手の油によっていい風合い、独特の艶が出るのです。
潔癖症の方はぞわっとしたかもしれませんが・・・手の油は良い風合いがでる要素なのです。
薄い布でふくことによってほんの少し手の油も表面にでてきてそれで磨くことで軽いワックス効果ともなるのです。

今日は長かったですねー参考になりましたか?
文章考えてたら公開が遅くなってしまいました。すみません。

次回は・・・

おたのしみに。

 

 

Oku-Antiques HP

アンティーク家具出張修復、修理、ショップ、買取、委託販売、その他家具の修理、加工、改造、アンティーク照明器具・ランプ・スタンドの修復、修理、加工を承っております。

Antique Furniture Shop

イギリス、フランス、ヨーロッパ、アメリカのアンティークやヴィンテージの家具・雑貨・照明、ランプのネットショップです。

 

Oku-Antiques へのお問合せは

  • Mail info@oku-antiques.com
  • Tel 090-6515-3867 (10:00~18:00)
  • LINE LINE ID 「 @oku-antiques 」

友だち追加数

follow us in feedly