アンティーク家具の合板(プライウッド、化粧板、ベニヤ)について

こんばんは。

前回は無垢板(ソリッド)のことと合板(プライウッド)が使われ始めたいきさつについてお話しました。

今日はその続き・・・・っとどこまで話しましたっけ?・・・・

そうでした、プライウッドの使われ始めた理由その2でしたね。

それは強度とコストの面で優れているということです。
割れ、反りについてはまったくないわけではありませんがソリッドに比べ数段優れています。

それにあわせて強度。ソリッドは木目に沿って割れてしまいますがプライウッドは木目が交互にそれも何層にもなっているわけですから強いですよね。

コストの面もホームセンターなどに行けば分かると思いますが無垢板と合板との価格の差は歴然です。
それは現代もアンティーク家具の作られた時代も同じでしょう。

そんなプライウッドも長い年月が経てば表面の化粧版(ベニヤ)が浮いてきてしまうことが多々あります。
何事も天下無敵ということはないのです・・・

アンティーク家具の内部を良く見てください。
そうするとプライウッドはいたるところに使われています。

背板、側板、底板あらゆる所に使われているのです。

すべてが無垢材が使われている家具はその価値と存在感、重厚感は十分にあります。

しかしプライウッドが使われていてもアンティーク家具の歴史の過程で使われてきたものですから決して価値の下がるものではないということをしっかり覚えておいてください。

いい表情(木目)を持ったものもたくさんあるのも事実ですから。
スライスした綺麗な木目を組み合わせてガレのような一枚の芸術作品を作れる!それがベニヤの最大の武器でもあります!

本日はこのくらいにしておきましょう。

次回はもう少し木材の話をしたいと思います。

まったく話は変わりますが私は激烈阪神タイガースファンです。
あと少しで25年になります。
私が人生で一番継続していることです。
そのタイガースにいた、井川慶選手がニューヨークヤンキースの入団記者会見での一言
「アイ アム ケイ イガワ」って中二かっ!!極楽とんぼの加藤も言っていましたがあそこまでひどいとは・・・・
いまどき野球馬鹿はあんまりいないのかと思ってましたが久々に野球馬鹿をみて、なんだかしょうがないのー応援してやるかという気持ちになりました。

それではまた

 

 

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アンティーク家具に使われる無垢材と合板(ベニヤ、化粧板)について

こんばんは。

昨日の雨はひどかったですねー
寒い上にあの雨はいただけないですね。雪降るよりはましですが・・・

前回は木工ボンドについてお話しました。
今日はその木工ボンドを使って接着する木材についてお話したいと思います。

アンティーク家具に使われる木材は

無垢材(ソリッド)と合板(プライウッド)があります。

アンティーク家具と聞いたときに無垢材が使われている家具と想像する方が多いと思います。
年代が古いものはソリッド(無垢材)のものが多いのは確かです。

ソリッドには重厚感がありアンティーク家具にふさわしい質感、趣があります。そう思われる方が多いのは仕方がないことでしょう。

それは価格にも反映されています。
例えば同じような形、デザインの家具でソリッドとプライウッドではソリッドの方が高いのです。

ソリッドには価値はあります。

ただソリッドといっても一枚の板で作られているものを想像するかもしれませんが、日本に多く流通するアンティークは何枚かの無垢板を繋ぎ合わせたものが多いのです。

現代の家具で無垢板といわれているものも同様に大体何枚かの無垢板を継ぎ合わせて1枚の板を作っています。ここは間違えないでいただきたいところです。
本当に1枚の板で出来た天板もありますが、それは目が飛び出るようなお値段で取引されています・・・

それにソリッドは大きな欠点があります、
それは木材の欠点ともいえるもので 反りと割れ です。

本来使う前に十分に乾燥させた木材が使われていれば反りや割れは最小限に留められますがすべての家具がそういう木材を使っているわけではありません。
温度、湿度などの環境の変化で木が伸縮、膨張することによって反り、割れが起きるのです。

家具が多く作られるようになり材木自体の質、量ともに低下してきた時代背景もあり、そのような木材の欠点を最小限にするために考えられたのがプライウッド(合板、化粧板、ベニヤ)です。
プライウッドは20世紀になってから一般的に普及してきました。

プライウッドとは板材を薄くスライスしたものを1枚ずつ木目を交差するように重ねていったものです。そうすることで割れは出にくくなり、反りも最小限に抑えることが出来たのです。もう1つプライウッドを使う利点があります。それは・・・

また次回に。

そういえばうちの愛車ミニがオイル交換を年末にしたばかりなのに大量にオイル漏れを起こしてしまい・・・今日までどきどきしながら運転していました。
オイル交換をしてもらったガレージに持っていってすぐに直してもらい一安心です。
ミニはオイル漏れが普通なクルマなのでしょうがないことかもしれませんがオイル交換の際パッキンを交換するのですがそれの相性が悪いとオイル漏れを起こすそうです。
別にクレームではないのですが無償で直してもらいラッキーでした。

それではまた

 

 

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アンティーク家具の接着剤に膠(にかわ)を使わない理由


あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

お正月は皆さんゆっくり過ごせましたでしょうか?
私は酒を飲み、食べ、ゴロゴロとお相撲さんのような生活を送ってしまいました。
新しい年は焦らず、落ち着いて、でも攻撃的にいきたいと思います。

さて新年の抱負を語った所で・・・

昨年の続きアンティーク家具の修復に膠(にかわ)が使われていた、でも私は使用していない、なぜ?という所のお話をしたいと思います。

膠はアンティーク家具の修復には適していると思いますが、最適ではないと私は考えています。

それはまず作業性が良くないということ。どちらこというと非常に悪いです・・・

膠を使用するときにはまず湯煎しなくては使用できないのです。その湯煎も結構時間がかかるのです。
時間をかけて湯煎したものを使うのですが前回も説明した通り膠は冷めるとすぐ固まってしまい作業時間が限られてしまうのです。

使用する所が1箇所ならば良いのですが躯体を締め直す場合は何箇所にも膠を入れなければならず入れているうちに固まってしまうということもあります。膠によっては乾く時間を長く取れるものも中にはありますが作業性はおおむね悪いです。

それよりも大きいのが強度の問題です。

膠はすぐ固まり、硬化します。硬化が早いということは膠そのものに粘りがないということなのです。ですから衝撃にすこぶる弱いのです。

特に椅子などの接合部には常に負荷がかかります、そういうところに膠を使ってしまうと一瞬の衝撃と負荷によってパキッと膠が切れてしまうのです・・・
修復は容易でも頻繁に修復が必要になってしまってはお客様に申し訳ないのです。

そこでオクアンティークスが使用しているのが木工ボンドです!!!

普通にホームセンターで売っている木工ボンドです。

一般的に使用されている木工ボンドの正式名称は木工用酢酸ビニール樹脂系エマルジョン型接着剤となりその英名がPVA(Polyvinyl Acetate emulsion)と言います。
現在シックハウス症候群として問題になっているのはユリア樹脂接着剤やフェノール樹脂接着剤で、前者は集積材や合板等の製造に使用され、そのような材が建築用材として使用されています。後者は耐久性が必要とされる外装用等に使用されます。両者とも耐久性、耐水性、防腐性等を必要とするのでホルムアルデヒドが使用されこれが問題となっています。
現在ではその問題はほぼ改善され、現在の木工ボンドですが分類としては上記2種と同様合成樹脂系接着剤に大別されるのですが基本的には水性で、耐水、耐熱性には乏しいのですが問題になっているホルムアルデヒドは含んでいません。

と長々と木工ボンドの説明をしてしまいました。

木工ボンドは速乾というものがありますが、完全に乾くのに温度、湿度によりますがおおむね3時間以上必要です。

接着するときには面と面をしっかり圧着することが必要です。

固まるのに時間がかかるということはその木工ボンド自体に粘りがあるということになります。
粘りがあるということは衝撃にも強く簡単には接着が切れないのです。

簡単に切れないのなら修復が容易ではないではないかと思われるかもしれませんが、水性なので水つけておいておくとやわらかくなりとれます。ただ通常少し水が付いたくらいでゆるくなるものではないので安心してください!

アンティーク家具には風合いを損なわないための塗装が必要ですが、木工の部分においては磨耗は仕方がないことですがすぐに壊れてしまうということはいただけません・・・

風合い損なわず、オリジナルを生かして、技法に背かず、壊れないように長く使っていただけるように修復することが必要なのです。

強度のみを重視して技法に背いたり、オリジナルの材を生かさず簡単に材の交換をしてしまったり、オリジナルの材を組み直しをする際に欠損または破損してしまい強度が出なくなってしまったので交換などもってのほかです!!

アンティーク家具がすぐ壊れてしまうもの、正常に機能しないものではないのです。
そのためにはしっかりとした技法と木工ボンドが必要なのです。

木工ボンドを熱く語ったので今日はこの辺にしておきましょう。

次回は・・・

おたのしみに。

ではまた。

 

 

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