アンティークデスクの修復 その3

こんばんは。

今日もいい天気でしたね。
でも春なのにこの寒さ・・・
風邪ひかないように注意しましょうね。

さて今日はアンティークデスクの修復 その3です。

躯体の締めなおし
引き出し底板交換
調整

です。

まず
躯体の締め直しですが


このように外れかけているところや緩んでいるところを
一度はずして接合面をのりやごみをきれいにして
木工ボンドをいれ締めなおします。

組みなおすときに
躯体が歪まないように締めることが必要です。

とここで・・・
締めている画像をお見せしたかったのですがすみません・・・
画像が消えてしまいました・・・
文章からの想像でお願いします・・・

締めなおしたら
次は底板の交換です。


交換するので、まず底板を外します。

外したら底板をとめていた釘やビスを取り除きます。
間違っても釘を木部に残さないようにしてください。
釘を抜かずにニッパなどでカットして残りを削ったり、叩きいれたりしないです。
そんなもの修復でもなんでもないですね。いい仕事をしているとも思いません。
次に修復するときにその釘やビスが邪魔になります。

底板が入っている溝などをきれいにして新しいベニヤをいれます。

引き出しの割れは
割れている所のごみなどを取り除き
木工ボンドを奥までしっかりといれます。

その後Gクランプ(締める道具です)で割れている所に段差ができないようにしっかりと締めます。

間違っても段差ができてしまったからあとで削るなんて次元の低い仕事をしてはいけません。
これまた修復とは縁遠い、良い仕事ではありません。

引き出しの底板交換、割れなどの接着が終わったら
引き出しのすべりの確認をします。

今回のデスクにおいては大きく削ったり、レールの位置変えなどはありませんでしたが
躯体を締めなおしたあとには大概引き出しがきつくなったりするものです。

そこで引き出しの側面を軽く削ったり、本体についている引き出しのレールの位置を少し変えたりして引き出しの出し入れがスムーズになるように調整します。

その後 いぼた と呼ばれる蝋をぬって木部の磨耗を少しでも和らげて、すべりも良くなる作業を行います。

引き出しは基本的に物を入れて使うものです。

物を入れていない状態ですべりが悪いなどは言語道断。
物を入れてすべりが悪くなったり、底板がたわんでしまうなどないような修復が必要です。

幅や奥行きのある引き出しの底板には当然たわみを防ぐために補強が必要になってきます。

引き出しのついているアンティーク家具をお買い求めになる方は十分注意してくださいね。

あとは全体の木部に割れや欠損があれば修復します。

これが終了したら全体のクリーニングを行います。
これで木工作業は終了です。

今日はこの辺で
次回は塗装に入ります。
お楽しみに。


アンティークデスクの修復 その2

こんばんは。

早速アンティークデスクの修復にかかります。

まずはアンティークデスクの天板割れの修復です。

割れている所は木が接いであるところです。
割れて段差ができてしまっているので一度きれいにその接ぎ目で割ります。

アンティーク家具で無垢の板といっても大きな面、特に天板などは
一枚板であることは余りありません。

無垢板を何枚も接ぎ合わせて大きな天板になっているのです。

このことは無垢と合板の時にお話したと思うので、多分・・・
このぐらいにしておきますね。

接いであるところをきれいに割ったら
その割った面についている膠やごみをきれいに取り除きます。

このときにこの面がごみなどででこぼこしていると
うまく接着せず、隙が出てしまうので注意が必要です。

ごみ等を取り除いたら
木工ボンドをつけてはたがねでしっかり隙のないように接着します。

このとき段差ができないようにベニヤ板などで矯正して締めなくては、
せっかく締めなおしたのに
段差ができてしまい削らなくてはいけなくなった。
なんてことになります。

削らなくていいものを削ってしまう、とてもいい仕事とは言えませんね。

何度も言っていますが現状を生かしてこその修復です。

はたがねを締めた状態で1日そのままにしておきます。

今日はこの辺で
次回は躯体の締め直しをお話します。
お楽しみに。

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アンティーク家具のデスク(机)の修復です。

こんばんは。

今日からは大型連続シリーズ!!!
アンティークデスクの修復をお話したいと思います。


これが今回ご依頼のアンティークデスクです。

イギリスのアンティークではありません。
和家具です。

ご依頼主は若い夫婦で奥様が子供時代に使っていたデスクです。
ずっとしまってあったものをご夫婦のお子様が小学校の入学ということで
お子様に使わせたいとのことでした。

親子何代も家具を使っていただける。
そんなお手伝いができてすごくうれしいです。

早速状態はというと・・・

天板は

塗装が荒れ、何箇所もぱっくりと割れてしまっています。
割れによって生じた段差を矯正しながら割れを締めなおし、
塗装を一度剥がして、再塗装です。

引き出しは


底板がはずれ、シミがあるため
新しい底板に交換して欲しいとのご依頼です。
ここまでひどいと交換も仕方がありません。

引き出しの正面は


引き出しの正面は手が触れるところなので塗装がかなり荒れています。
劣化した塗装を取り除いて、再塗装が必要です。

このように割れもあります。

しっかり接着し、強度を出さなくてはいけません。

躯体にも緩み、はずれがあります。


一度はずして締め直しが必要です。
締めなおす際には躯体が歪まないように注意しながら締めます。

以上結構状態は良くないです。

作業の順番としては

・天板の締めなおし
・躯体のばらし、締めなおし
・引き出しの底板交換
・機能面(引き出しのすべりなど)の調整
・塗装
・ワックス

という順です。

次回から作業を進めていきます。
お楽しみに。

そういえば明日ららぽーと横浜がオープンします!!!

私は一足早くプレオープンのときに行ってきましたが、
とにかく広いです!!!
歩いていて方向が良くわからなくなります。
これは年を取ったせいなのか・・・

港北東急や港北阪急など足元にも及びません。
とにかく店の数が多い!!!
なんか初出店のお店も多いようなので楽しいですよ。

ただ・・・
おそらく渋滞すごいです・・・
開店前から渋滞があるところなのに
開店してしまったら・・・ぞっとします。
なので電車かチャリがいいと思います。
車で来る方はイケア港北以上に混む事を覚悟して来て下さい。

なぜ私がこんなにららぽーとを知っているのかというと・・・
それはまた今度お話しますね。

それではまた