アンティークデスクの修復 その6

こんばんは。

今日はアンティークデスクの修復 その6です。

前回はオイルステインを入れたところまでお話しました。
オイルステインを入れても、すべてに色が入るわけではありません。
完全に色が剥げてしまっている所やキズなどに
着色が必要になります。

これを私はリタッチと呼んでいます。
正式にはカラーブラインディングという技法です。

この顔料を使って色をつけます。


これは引き出しの正面の色はげです。

その周りの色に合う顔料をいくつか選び
何色か混ぜ合わせて使用します。
単色でも色が合うこともありますが
アンティーク家具の微妙な風合いの色を出す場合は混ぜ合わせて色を作っていかないとまず合いません。

顔料を適度に筆につけ
シェラックニスで濃さを調整しながら溶きます。

顔料を濃くしすぎると、木目を消してしまい
透明感のない
厚ぼったい塗装面になってしまうので
薄く塗り重ねていくことが必要です。

リタッチ後です。

リタッチが終わったらケンマロンで均します。
顔料は粉です。
粉をシェラックニスに溶いているわけですから
ニスが乾いてしまえばざらざらが残ります。

これをそのままにしておくとせっかく色が合っても質感が合わなくなります。
ざらざらを取るためにケンマロンで均しますがあまり強く擦るとせっかくのリタッチが取れてしまうので微妙な力加減が必要です。

このリタッチを全体を見回して
必要な所を色付けしていきます。
このリタッチで何でもかんでも色をつけていけばよいものではなく
風合いを残しつつ、適度に施していくことが必要です。

リタッチが終わったら
次回はシェラックニスを塗ります。
お楽しみに


アンティークデスクの修復 その5

こんばんは。

大分ご無沙汰しておりました。

実はインフルエンザにかかりかけていて・・・

タミフルを飲み回復と思いきや・・・

普通に風邪を引いてしまい寝込んでしまいました。
皆さんも普通の風邪に注意しましょう。

さてアンティークデスクの修復 その4までお話していたようですね。
それでは続きをお話をいたします。

前回 メス で塗装面の荒れているところを均しました。
塗装面の荒れを均一にしてから全体をケンマロンで磨きます。

ケンマロンで磨くことで塗装面全体を均一に、よごれなどを取り除きます。

ただ気をつけなくてはいけないのは強くかけすぎると
アンティークの風合いを取ってしまうので注意が必要です。

引き出しの中、引き出しの側面など塗装がのっていないところは
240番のオービタルペーパーで

毛羽立っている所、引っかかる所、ざらざらする所は特に丁寧に、
その他の所も丁寧にペーパーでサンディングします。

アンティーク家具は実用品ですから
体が触れることがたくさんあります。

その触れたときに木のとげが刺さったり、洋服に引っかからないように
チェックすることがこの時必要です。

アンティーク家具だから多少の割れや毛羽立ち、服が引っかかるそんなことは許されないのです。

当然アンティークとしての価値もありますが、
実用品として何も不自由のないことが
よりそのアンティークとしての価値をあげるのではないでしょうか。

全体をケンマロンで磨いたら、
埃を布や細かい所はブラシなどでしっかり取り除きます。

埃やごみが詰まったまま塗装されているなんてことはありえないので、購入する際には十分隅々確認してくださいね。

埃等を取り除いたらオイルステインを入れます。
オイルステインは画像のように布につけるか、刷毛で塗ります。

細かいところは先に小筆でオイルステインを入れ、
それから全体に入れます。

入れる前

入れた後

入れたら手早く、きれいにふき取ります。
この作業を脚全体に行います。

今日はここまでです。
また次回をお楽しみに。

寝込んでいる間に

プロ野球開幕!!!!

わが阪神タイガースは今日から広島と開幕戦です。

ライバルはやはり中日ですね。

中日は普通にやられてははっきり言って強いです。

でもタイガースは直接中日を叩く!!!

野球ってやっぱりいいもんですねー

なんか元気になってきました!

皆さんも良かったら阪神タイガースを応援してくださいね。

それでは


アンティークデスクの修復 その4

こんにちは。

今日は雨が降るそうですね。
久々なお湿り(なんかじじくさい)でよいのかもしれませんね。

ちょっと私の具合がすぐれないのが気がかりです・・・

まさか・・・インフルエンザ・・・

いや病は気からといいます。
気合で治す!!!

それでは今日はアンティークデスクの修復 その4です。

いよいよ塗装に入ります。

まず塗装面が荒れているので
 メス(シェラックニスの溶剤でアルコール) をスチールウールにつけて塗装面を均していきます。

この作業は全体を行います。


引き出しの正面です。


引き出しの正面は特に荒れがひどいので念入りに均します。

側面です。
メスで均す前。

メスで均した後、真ん中のフレームだけ均しました。

次に天板です。
天板はシミや塗装の荒れが激しいので
しっかりと塗装面を落としてきれいにします。

メスで均した後です。

メスでの全体の均しが終わったら少し乾かします。

メスが揮発性が高いといっても塗装面はメスによって表面が柔らかくなっている状態です。

次の作業はケンマロンで全体を磨く作業をするのですが
半乾きのまま擦ってしまうとせっかくきれいに均した塗装面をいためてしまうことになりますので少し乾燥させることが大切です。

今日はこの辺で
次回はオイルステインを入れるところまでお話できればと思っています。
お楽しみに。