アンティークブックケースの仕様変更修理 その3

こんばんは。

今日は アンティークブックケースの仕様変更修理 その3 です。

引き出しの下部が欠損しています。
この修復をしたいと思います。

まずは欠損している断面を材を接着しやすいようにカットします。

ここで接着面が がたがた だったりすると
足した材がしっかりと圧着されず、強度が出ません。
断面が真っ直ぐになるように慎重にカットします。

ここでも必要以上に材をカットしないように最小限に留めます。

足す材は全体をばらしたときに出た使わない材を使用します。
そうすることで同じ種類、同じ質感の木を足すことができるので
あまり目立たなくなります。

足す材を必要な大きさにカットします。

このときも足す本体にしっかりと木目を合わせておかないと
おかしなことになってしまい、いくら同じ種類、同じ質感のものを使っても目立ってしまいます。

カットした材を木工ボンドをつけてはたがねで圧着します。

乾いたらはたがねを外し、
のこぎり、かんなで形を整えます。

仕上げはペーパーをかけて終了です。

今日はここまでです。
また次回をお楽しみに。

井川ナイスピッチングでしたねー
なんか子どもを見守る親のような心境です。
がんばって欲しいものです。

それに比べて我阪神タイガースは・・・
ふがいない試合が続いていますね・・・

がんばれー!!


アンティークブックケースの仕様変更修理 その2

こんばんは。

今日はアンティークブックケースの仕様変更修理 その2 です。

早速オルタネーション(仕様変更)の作業に入りたいと思います。


写真は元の状態です。
中央に扉があり、その下に引き出しが3杯あります。
その両側に扉が付いています。

この両側を取り外し
真ん中の扉、
引き出し、
横のフレーム、
背板、
トップのモールディング(回し縁)と
外した両側の側板を使って家具を組み立てます。

すべてを一度ばらします。


これは背板と両側から外した側板と横のフレームですです。


これは中央部の側板です。
このパーツの中では引き出しのレールのみ部材として使います。
本体は引き出しのレールの位置、横フレームの位置の寸法を取るのに使用します。

組む前に
割れている所を締めなおします。

まずは天板です。
必要なのは中央部分だけなので必要のないところは切り取って締めます。

何度もいっていることですが段差がないように矯正しながら木工ボンドを入れて締めます。

側板の脚が割れていたのでそれも締めておきます。

割れに入っているごみや埃を取って
木工ボンドを奥までしっかり入れて
クランプで段差が出ないように締めます。

割れている所を、組み立てるときに一緒に締めるという方法もありますが

まずしっかり締めておかないと
組み立てるときに完全に締められず、隙ができてしまったりする場合があります。

やはり事前に締めておく方がしっかりと強度が出せ、隙なく締められるので良いでしょう。

今日はここまでです。
次回もお楽しみに。


アンティークブックケースの仕様変更修理

こんばんは。

今日は
アンティークブックケースの仕様変更修理です。

お客様よりアンティーク家具を引き取っていただきたいとのメールがありました。
HPを見ていただきオクーアンティークスならお任せできると
連絡をいただけたので大変うれしかったです。


ご依頼のブックケースですが
イギリスのアンティーク家具ではなくアメリカのアンティーク家具でした。

大きさが幅1660、奥行き350、高さ1740でもあり、
本来ならば買い取りはお断りするか、
イギリスのものよりもお安くお引取りさせていただくのですが・・・

お客様が大変思い入れのある家具で、
十数年ともに時間を過ごされてきた家具でしたし、
HPを見て共感をしていただいたということで
少し大きいですが、ぜひお引取りさせていただきたいとお伝えしました。

お伺いした当日お客様とのお話の中で引き取ってどういう風にするのかというご質問がありました。

私が考えていたのは

このままの大きさでは引き取っていただく方を探すのは難しいと思いましたので、両側を外し、中央のみを家具としてオルタネーション(仕様変更)しようと考えている事を伝えました。

そうすると

お客様がそういうことで大きさを小さくしてでもご自分の手元に残せておけるならばぜひその形で修理して欲しいとのことで
オルタネーションしたものをお渡しすることになりました。

そもそもお客様がどうして手放さなくてはならなくなったのかというと

引越しで今の大きさでは家の中に入れることができないため泣く泣く手放すことを考えたそうなのです。

でもどんな形であれお手元に残せる方法があったことに大変喜ばれていたので私もすごくうれしく感じました。

この日はお預かりするため両側を取り外しお引取りさせていただきました。

少しでも多くの方に共感していただけるように今後も日々精進していきたいと思います。

今回はこの辺で
次回は実際の修理のお話をしたいと思います。
お楽しみに。