アンティークやアンティーク家具のお手入れ方法やメンテナンスについて

こんばんは。

前回はシェラックニスについてお話しました。
耐熱、耐水は劣るが、アンティークに必須な独特の風合いが出るということ。
いい風合いが出るということはしっかり使い、しっかりお手入れされているということなのです。

さてそのお手入れ方法ですが

・ワックスがけ

・からぶき

の2つです。

ワックスがけですが大体のアンティークショップ(親切な)ではワックスがけは1ヶ月~2ヶ月に1度かけてくださいとアドバイスされています。

ワックスがけをしてくれといわれても、なぜワックスかけると良いのかまでは教えてはいないようです。

ワックスをかけて良い事はなんでしょうか?

それは・・・

まず塗装面の保護(表面の保護)することが出来るということです。

今このお話しているような時期は非常に乾燥しています。

ただでさえ乾燥しているのに室内ではエアコンやファンヒーターなどですこぶる乾燥しています。
そうなると塗装面が乾燥してしまい、傷がつきやすくなったり、その状態が長く続くと劣化(ぽろぽろと取れてきてしまう)してしまいます。
そこで人間のお肌のように、ワックスで家具の塗装面に潤いを与えてあげることが必要なのです。(冬場だけでなく春、夏、秋通年必要です)

またワックスをかけることにより表面のすべりが良くなることで埃や汚れが付きにくくしたり、キズをつきにくくする効果もあります。(キズがまったく付かないということではなくすべりがキズが深く付かないように逃がすということでキズつきにくくなるということです)

潤いを保つことによって木材の反りや割れも抑える効果もございます。

このようにアンティーク家具にワックスは必要不可欠なのですが・・・
お客様の大半は1ヶ月に1度のワックスがけを忘れてしまったり、面倒くさいとかけていない方ばかりなのです。ワックスがけですべてをケア出来る訳ではないですがやることで塗装の寿命を延ばすことはできます。出来る限りワックスがけをしてあげてください。

もし”そんなに頻繁に出来ない”ということであればご依頼いただければ「出張メンテナンス」をさせていただきます!
お気軽にご相談ください!

さてワックスのかけ方ですが

用意するものは ワックス、柔らかい布2~3枚

1)まず布をご自分の手の大きさに折ります。

2)その布にワックスを少しつけてください。
目安はティースプーン1杯ぐらいで900×900ぐらいの大きさの天板面であれば十分です。

3)木目に沿ってワックスを全体によくのばしながらかけます。

4)ワックスをよくのばしたらワックスが付いていない布でワックスが残らないように丁寧にからぶきしてください。

大きな天板などは全体にワックスを先に塗ってしまうとふき取りが大変になり、ふき残しが出てきてしまうので、幾つかに分けて細かく分けてやると作業効率がよくなります。
ワックスの付いた布はワックスが染み込んでいますので繰り返しつけるワックスの量は少しずつ減らしていくとワックスの無駄がなくてよいと思います!エコですね!!

もう1つのお手入れ法であるからぶきはなるべく薄い布でやることをおすすめします。

なぜかというと、
手の油が家具にとっていい風合いを出すスパイスとなるのです。

アームチェアを想像して下さい・・・しましたか?
アームの部分は手でよくこすりますよね?手の油によっていい風合い、独特の艶が出るのです。
潔癖症の方はぞわっとしたかもしれませんが・・・手の油は良い風合いがでる要素なのです。
薄い布でふくことによってほんの少し手の油も表面にでてきてそれで磨くことで軽いワックス効果ともなるのです。

今日は長かったですねー参考になりましたか?
文章考えてたら公開が遅くなってしまいました。すみません。

次回は・・・

おたのしみに。

 

 

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シェラックニスの最大の欠点・・・アンティークのメンテナンスやお手入れについて

こんばんは。

前回はシェラックニスの良さを書きましたが
あまり書きたくないですが欠点について泣く泣く書こうと思います。

天然塗料で体にも環境にも優しく、アンティーク家具の修復に最適なのですが現代のウレタンやラッカーに劣る所があります。

それは耐熱、耐水性です・・・

現代の家具に施されているウレタンという塗料は耐熱、耐水においてすばらしい力を発揮します。熱いコーヒーを入れたカップ、熱々ご飯を入れた茶碗などを直接置いても特に問題はありませんよね?濡れたふきんでテーブルを拭いたり水をこぼしたりしてもすぐには変色したり痛んだりしませんよね?

そういう力は残念ながらシェラックニスは大きく劣ります・・・

アンティーク家具を扱っているショップでなどで

”水ぶきはしないでくだい”とか
”熱いものを直接置かないで下さい”とか
”花瓶等水気のあるものを長期間置きっぱなしにしないで下さい”とか
”照明等熱を発するものを長期間置きっぱなしにしないで下さい”
等書いてあると思います。

シェラックニスは水ぶきは基本的には厳禁です。

通常のお手入れはからぶきかワックスでのお手入れになります。
熱いマグカップや茶碗、特に汗をかく氷を入れたグラスなどはコースターを使用し食事などのときはランチョンマットを敷くことをおすすめ致します。

また花瓶などを長期間同じ位置に置いておくと表面に跡がついたりします・・・
ランチョンマットやコースターも食事やティータイムが終了したらはずしておいた方が良いですね。
ご面倒ですが、これであなたも片付け名人です!!

そんな使用に気をつけなければいけないアンティーク家具ですが

一番大事なのは ”家具を大切にしている” その気持ちが大切なのではないでしょうか?

現代の家具のように使用に何の気も使わず手入れもせずそんな家具に愛着はあまりわかないと思いませんか?
アンティーク家具をお使いになるということは気を使って大事に使ったり、お手入れすることも楽しみの一つなのではないでしょうか。

ウレタンなどの強力な塗料は剥がすことが難しいので塗り替えることなどせず捨ててしまったりまた新しい家具を買ってしまう。そんなサイクルもうやめにしませんか?・・・だからこそ家具を大切にしている方のお手伝いがしたいのです!!

熱くなってしまいました。すみません。

あなたがつけたシミやキズなどがまたその家具の風合いとして受け継がれていくのですからそれもまた楽しみの1つとして考えてはいかがでしょうか。

そういうことを楽しみつつもアンティーク家具を大切に使いたいのならばお手入れが必要です。

次回はお手入れの方法についてお話したいとおもいます。

今日はすごく寒かったですね。
加湿器は直って無事帰還しました。
残念ですが加湿器ネタは今日でおしまいです。

では

 

 

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アンティークの修復に使うシェラックニスについて

こんばんは。

昨日はビールを飲んでいい気分になって眠くなってしまいシェラックニスについて書くことが不能となってしまいすみませんでした・・・・

さて、気を取り直して、

シェラックニスとは・・・
世界には天然塗料と厳密に言えるものは2つしかありません。
それが漆とSHELLACです。
英国では16世紀から伝統的に使用されてきました。
SHELLACとはインドや東欧に生息しているLACIFFER LACCAと呼ばれる5ミリほどの甲虫が出す分泌物で、それをアルコールにといて塗料としました。木部に塗るとアルコールはすべて蒸発してSHELLACが木の表面に残りそれが塗面となります。
人体には無害です。無害なので女性の化粧品のファンデーションや口紅のグロス(光沢)やチョコーレートの表面の艶を出すのに使われたりしています。

と、長々と説明しましたが
なぜアンティーク家具にシェラックが使われるのか?

まず1つはシェラックニスが塗装の直しが容易だから、修復が容易だからです。
シェラックニスはアルコールに溶かして使うわけですから当然アルコールをつければ簡単に剥がすことができ、再塗装をすることが出来ます。
現代の家具のようにウレタンを塗ってあるものは剥がすのが至難の業で強力な剥離剤(有機溶剤なので、すこぶる体に悪いため防毒マスク、グローブを使わないと体がおかしくなります・・・)をもってしてもきれいに剥がすことができず木部を傷つけることなったり、風合いがなくなるどころかキズキズになってしまうこともあります。
サンダーなどで表面を削り取って・・・なんてことはアンティークには絶対してはならないことです。

シェラックを使うことで風合いを損なうことなく塗装の直しが簡単であることが大きなまず1つの理由です。

シェラックを使うもうひとつの理由は使い込んでいるうちに絶妙な色艶、風合いが出てくるというものです。これはパティーナといいます。
ウレタンなどは塗装が劣化してくるとぽろぽろと剥がれ落ちていくのに対しシェラックは色が落ちていく過程、艶の変化が楽しめるのです。これがあるからアンティークはいろいろな表情を持って現代まで引き継がれてきているのです。

また家具の種類、年代、材によってふさわしい姿と言うものがございます。すべて均一の艶、質感はありえないのです・・・

シェラックニスが使われる理由をかいつまんで説明しましたが少しはお役に立ちましたでしょうか?

こんなすんばらしいシェラックでも欠点はあります。

それは・・・・・

また次回に。
寒くなってきたので風邪引かないように皆さんも気をつけてくださいね。
あっ!早く加湿器取りに行かなきゃ!!

 

 

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