アンティーク家具 ドローリーフテーブル天板の塗り替え その3

こんばんは。

今日は アンティーク家具 ドローリーフテーブル天板の塗り替え その3 です。

木工作業が終了したのでいよいよ塗装作業に入ります。

今回の塗装面は、劣化が激しく、塗装が木に食いついていない状態でぽろぽろ取れてしまう状態です。
そのためこのまま上に塗装を重ねても、下地から取れてしまうのですべて塗装をはがします。

塗装をはがすには、サンドペーパー、皮断ちではがす、メス、塗料シンナー、ラッカーシンナー、リムーバーという方法があります。

塗料シンナー、ラッカーシンナー、リムーバーは有機溶剤であるため家具にも体にもよいものではありません。
ですから私が修復する際には、使用していません。

ただラッカー系の塗料やウレタンなどの強い塗装が乗っている場合には使用する場合もあります。ウレタンはあまり効きません・・・

今回は皮断ちではがすのが一番効率よく、きれいに取れるようなのでこれを選択します。

皮断ちを使うときの注意は木部を傷つけないようにすることです。

特に今回のように鏡板(天板を組んである”かまち”と呼ばれるフレームの中に入っている板のこと)はベニヤなので下手に傷をつけてしまうと傷が取れないばかりか化粧盤面(一番上のオーク材の層)を傷めてしまうので慎重な作業が必要です。

皮断ちできれいにはがしたらメスで塗装面をきれいにします。
汚れや薄く残っている塗装をしっかり取っておくことが重要です。

ここでしっかりととっておかないと残った塗装が段差になってしまい、目立ってしまいます。

確実に取れたことを確認して、乾燥させたらサンドペーパーで均します。

当然木目と平行にかけます。

天板に溝がある場合はその溝のごみや埃をしっかりと取り除きます。

この溝を確認することもアンティーク家具の購入する際の修復が丁寧にされているかの基準となります。
塗装のかすが残っていたり、ごみや埃が残っているようであればあまりいい仕事をしているとはいえません。

ましてその溝を埋めてしまっているようなことがあれば問題外です。

先ほど”かまち”のお話をしましたがアンティーク家具のドローリーフテーブルは大体”かまち”が組んであり鏡板がその中に入っている構造です。

装飾的な意味合いもあるのですが、木は膨張、収縮します。その溝も開いたり狭くなったりするのは当然です。
そこを木で埋めてしまったり、パテで埋めてしまったりすると木の逃げ場がなくなり他の部分が反ったり、割れたりする原因になります。

確かに溝が開いていると、ごみなどが詰まりやすくなりますが、そこはまめにお掃除していただくことをお勧めします。

埋めてしまうと後での修復も手がかかることになります。

もちろん修復する際に溝が開いている場合、クリーニングは当然のこと、目立たなくなるように調整しながら締めなおしますのでご安心ください。

今日はここまでです。

祝!!クライマッククスシリーズ進出!!!
まあまあ当然ですが。

当然1985年以来の日本一です!!

チケット取れるかなー
取りたいなー

野球ってホントに面白いですよね。

次回をお楽しみに


アンティーク家具 ドローリーフテーブル天板の塗り替え その2

こんばんは。

今日は アンティーク家具 ドローリーフテーブル天板の塗り替え その2です。

塗装の前に必ず確認しておかなくてはいけないことがあります。

それはリーフのレールの緩みです。

このようにリーフを出し入れするためにレールがついています。
その固定はビスのみなので、使っているうちに緩んできてしまいます。

緩んでいるビスをしっかりと締めなおします。

ビスの頭はマイナスです。
アンティークのビスはマイナスです。
大量生産のためにプラスのビスになったので、プラスのビスが使われているものは比較的新しい家具等ことになりますね。
それか修復が最近なされたということです。

マイナスのビスを日本で仕入れることは非常に難しいです。というかない?と思います。
そのためイギリスから買って来なければいけないので・・・
仕方なく交換せざるおえない時はマイナスのビスは捨てずに必ずとっておきます。
それを修復に使うのです。

そういう一つ一つを大事にしていくのが大切なのだと思っています。

アンティーク家具はいろんな意味でエコなのかもしれません。

今日はこの辺で
それではまた


アンティーク家具 ドローリーフテーブル天板の塗り替え

こんばんは。

すごくご無沙汰しておりました・・・

忙しい中にもブログを書く時間はしっかり作らねば!!!
改めて心に誓いました!!

さて今日は アンティーク家具 ドローリーフテーブル天板の塗り替え です。

このように塗装が荒れているので今回は古い塗装をはがして、
再塗装します。

塗装をする前にまず、木工作業などがあれば先にやります。

ドローリーフテーブルの天板の裏側を皆さんご覧になったことがありますか?

ドローリーフテーブルの裏側にはリーフの出し入れする際にリーフの塗装面と中天板の裏側がこすれます
それによってせっかくの塗装に傷がつくのを防ぐために、ラシャ(フェルト)が貼ってあります。

通常イギリスにあるものは張り替えてあるものはなく、きれいなものもありますが、多くは一度はがしてきれいに貼り直さなくてはいけません。
そのままにしてあるものは、要注意です。

今回は張り替えてあるようなので、はがれかけているところをしっかりとくっつけます。

はがれているところに木工ボンドを入れてしっかりくっつけます。

せっかくくっつけても木工ボンドがはみ出てしまってはそれが固まりになって傷となってしまいます。ここは十分に注意しながら作業します。

ドローリーフテーブルをご購入を検討されている方は中天板を必ずひっくり返してみせてもらいましょう。

天板の裏側を見せてもらうことでもうひとつ分かることがます。

それは裏側がしっかりクリーニング、塗装されているかどうかが分かります。
いくら外側だけ見繕っても、ピカピカでも、内部や裏側に埃やくもの巣、すすなどがたまっていたら・・・そんなアンティーク家具を購入したいと思いますか?

ドローリーフテーブルに限らず、隅々まで見れるところは見てください。
はずせるものははずして、中を確認してください。
そういうところに修復がきちっとなされているか、手を抜いていないかの判断になります。

えらそうで申し訳ありませんが
是非アンティーク家具を見る目をお客様にも養っていただきたいのです。

そうすることでアンティーク家具のクオリティーは上がってくるはずです。

そこでクオリティーが上がったからといって価格を上げてしまうのは論外です。

いかに高いクオリティーのものを価格を抑えてお客様にお渡しできるかということを常に心がけています。

余談ですが・・・
わが阪神タイガースは・・・
リーグ優勝消滅・・・

まだ日本シリーズに出れる可能性は残っています!!!
そのためにはクライマックスシリーズに出れないことには・・・
あと横浜に2回勝てばいいだけなのに・・・

がんばれ阪神タイガース!!!
真のファンはまだあきらめてないぞ!!!

それではまた