シェラックニスの最大の欠点・・・アンティークのメンテナンスやお手入れについて

こんばんは。

前回はシェラックニスの良さを書きましたが
あまり書きたくないですが欠点について泣く泣く書こうと思います。

天然塗料で体にも環境にも優しく、アンティーク家具の修復に最適なのですが現代のウレタンやラッカーに劣る所があります。

それは耐熱、耐水性です・・・

現代の家具に施されているウレタンという塗料は耐熱、耐水においてすばらしい力を発揮します。熱いコーヒーを入れたカップ、熱々ご飯を入れた茶碗などを直接置いても特に問題はありませんよね?濡れたふきんでテーブルを拭いたり水をこぼしたりしてもすぐには変色したり痛んだりしませんよね?

そういう力は残念ながらシェラックニスは大きく劣ります・・・

アンティーク家具を扱っているショップでなどで

”水ぶきはしないでくだい”とか
”熱いものを直接置かないで下さい”とか
”花瓶等水気のあるものを長期間置きっぱなしにしないで下さい”とか
”照明等熱を発するものを長期間置きっぱなしにしないで下さい”
等書いてあると思います。

シェラックニスは水ぶきは基本的には厳禁です。

通常のお手入れはからぶきかワックスでのお手入れになります。
熱いマグカップや茶碗、特に汗をかく氷を入れたグラスなどはコースターを使用し食事などのときはランチョンマットを敷くことをおすすめ致します。

また花瓶などを長期間同じ位置に置いておくと表面に跡がついたりします・・・
ランチョンマットやコースターも食事やティータイムが終了したらはずしておいた方が良いですね。
ご面倒ですが、これであなたも片付け名人です!!

そんな使用に気をつけなければいけないアンティーク家具ですが

一番大事なのは ”家具を大切にしている” その気持ちが大切なのではないでしょうか?

現代の家具のように使用に何の気も使わず手入れもせずそんな家具に愛着はあまりわかないと思いませんか?
アンティーク家具をお使いになるということは気を使って大事に使ったり、お手入れすることも楽しみの一つなのではないでしょうか。

ウレタンなどの強力な塗料は剥がすことが難しいので塗り替えることなどせず捨ててしまったりまた新しい家具を買ってしまう。そんなサイクルもうやめにしませんか?・・・だからこそ家具を大切にしている方のお手伝いがしたいのです!!

熱くなってしまいました。すみません。

あなたがつけたシミやキズなどがまたその家具の風合いとして受け継がれていくのですからそれもまた楽しみの1つとして考えてはいかがでしょうか。

そういうことを楽しみつつもアンティーク家具を大切に使いたいのならばお手入れが必要です。

次回はお手入れの方法についてお話したいとおもいます。

今日はすごく寒かったですね。
加湿器は直って無事帰還しました。
残念ですが加湿器ネタは今日でおしまいです。

では

 

 

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アンティークの修復に使うシェラックニスについて

こんばんは。

昨日はビールを飲んでいい気分になって眠くなってしまいシェラックニスについて書くことが不能となってしまいすみませんでした・・・・

さて、気を取り直して、

シェラックニスとは・・・
世界には天然塗料と厳密に言えるものは2つしかありません。
それが漆とSHELLACです。
英国では16世紀から伝統的に使用されてきました。
SHELLACとはインドや東欧に生息しているLACIFFER LACCAと呼ばれる5ミリほどの甲虫が出す分泌物で、それをアルコールにといて塗料としました。木部に塗るとアルコールはすべて蒸発してSHELLACが木の表面に残りそれが塗面となります。
人体には無害です。無害なので女性の化粧品のファンデーションや口紅のグロス(光沢)やチョコーレートの表面の艶を出すのに使われたりしています。

と、長々と説明しましたが
なぜアンティーク家具にシェラックが使われるのか?

まず1つはシェラックニスが塗装の直しが容易だから、修復が容易だからです。
シェラックニスはアルコールに溶かして使うわけですから当然アルコールをつければ簡単に剥がすことができ、再塗装をすることが出来ます。
現代の家具のようにウレタンを塗ってあるものは剥がすのが至難の業で強力な剥離剤(有機溶剤なので、すこぶる体に悪いため防毒マスク、グローブを使わないと体がおかしくなります・・・)をもってしてもきれいに剥がすことができず木部を傷つけることなったり、風合いがなくなるどころかキズキズになってしまうこともあります。
サンダーなどで表面を削り取って・・・なんてことはアンティークには絶対してはならないことです。

シェラックを使うことで風合いを損なうことなく塗装の直しが簡単であることが大きなまず1つの理由です。

シェラックを使うもうひとつの理由は使い込んでいるうちに絶妙な色艶、風合いが出てくるというものです。これはパティーナといいます。
ウレタンなどは塗装が劣化してくるとぽろぽろと剥がれ落ちていくのに対しシェラックは色が落ちていく過程、艶の変化が楽しめるのです。これがあるからアンティークはいろいろな表情を持って現代まで引き継がれてきているのです。

また家具の種類、年代、材によってふさわしい姿と言うものがございます。すべて均一の艶、質感はありえないのです・・・

シェラックニスが使われる理由をかいつまんで説明しましたが少しはお役に立ちましたでしょうか?

こんなすんばらしいシェラックでも欠点はあります。

それは・・・・・

また次回に。
寒くなってきたので風邪引かないように皆さんも気をつけてくださいね。
あっ!早く加湿器取りに行かなきゃ!!

 

 

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アンティーク家具の塗装とは?

こんばんは。

今日は塗装についてお話したいと思います。

修復=レストレーションについてはこの間お話しましたが

レストレーションというのはその家具が作られた当時の材料や技法を用いて行うものです。
その当時と違う塗料を使ったらどうなるでしょう?
塗料というものは相性があり、組み合わせてはいけない組み合わせがあるのです。組み合わせを間違えれば塗装面が大変な事になってしまいます(おぞましい姿になります~)。

最新の塗料はすばらしい精度と耐久性を持っているのは確かです。
ただ安く仕上げるためや長持ちさせるため、耐熱、耐水性を向上させるためなどの理由でウレタンなど強い塗料を使ってしまうことがアンティーク家具の仕上がりというのでしょうか?
そういう塗装をしてしまった家具はアンティークと呼べるのでしょうか??
やはりアンティーク家具には当時も今も修復用に使われているシェラックニスを使うのがその風合い、質感にはふさわしいと考えます。

なぜシェラックニスを使うのか?

それは・・・・

また次回に。

そうそう加湿器ですがメーカーより早速連絡があり直ったそうです。
で、部品を3個交換したそうですが2シーズンしか使っていないのに壊れてしまってたので申し訳ないので代金は要らないそうです。(心の中で当たり前だよ!と思ったのはおかしいことですか?)
少しはお客様の気持ちがわかってくれたのでしょうかね。

 

 

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