アンティーク家具の木工(木部の修復・修理)について

こんばんは。

大分ご無沙汰してしまいました。
この間大掃除、忘年会とハードな日々を送っておりました。

今年もあと2日ですね。
1年経つのがすごく早くなってきているのは年を取ったせいでしょうか・・・ってまだ34ですが。

さて今日はアンティーク家具の木工についてお話していきたいと思います。

アンティーク家具はイギリス買い付けてきたもののほとんどは機能面で難があります。
中にはイギリス人が修復した家具がありますが・・・

性格的に欧米人はおおざっぱなのでしょうかね、結構適当です・・・
全部が全部ではありませんよ。繊細な修理をしている方も多くいらっしゃいます。

でも彼らは必要最低限の修復のみしかしないようです。壊れた箇所のみ直す、それでいっかって感じでしょうか。

機能面で難があるといいましたが具体的には

・躯体のゆるみ、ゆがみ、ぐらつき
・各機能面の不具合
・伸長式(ドローリーフテーブルといいます)のすべりが悪い
・引き出しのすべりが悪い
・鍵がない、動きが悪い
・扉が当たって動きが悪い、傷がつく
・割れ
・欠け
・引き手がない
・虫食い

等々・・・

挙げればきりがありませんが、とにかくその家具が持つ機能をすべてチェックし、現代の家具同様普通に使えるように、なおかつ壊れないように修復いたします。

前提には当然その直す家具が使われた当時の修復方法で直します。

外れているもの、緩んでいるもの、割れなどを直すにはには接着剤が使われます。
アンティーク家具の修復には膠(にかわ)と呼ばれる接着剤が使われてきました。

膠とは・・・

人類の歴史上最も早く使用されていた接着剤で、古代エジプトにおいても使用されていた痕跡が残されています。
その成分は動物(ウサギ等)の皮膚や骨、間を繋ぐ組織に多く含まれている細胞外タンパク質であるコラーゲンを煮詰めたものを水に溶いて接着剤としたものです。

文章でみるとすごーく気持ち悪い(なんでそんなの思いついたんでしょうか?)接着剤ですが人工化合物等は入っていません。

水に溶けるということは、水溶性であり、水分や逆に極度の乾燥でもろくなります。当然熱を加えることでやわらかくなってしまいます。

また少しの隙間を硬化することによって埋めてくれるという能力も持っています。

このようにアンティーク家具に使われるシェラックニスのように修復が容易なのが膠の特性でもあります。

使用の仕方は小さなかけらや粒状の膠を湯煎して溶かし、それを接着したい部分につけすばやく接着します。
なぜすばやくかというと、熱が冷めるとすぐに硬くなってしまうからです。固まると元のかけらや粒状の硬さに硬化します。

膠を使って修復しているアンティークショップはありますが私は膠を使用していません。

その訳は・・・・

また次回に。

今年は今日で最後になりそうです。
今年1ヶ月でしたがokunoteを呼んでいただきありがとうございました。
来年もアンティーク家具について惜しげもなくお話していきます。
アンティーク家具について皆さんに知っていただくことでその価値、美しさ、楽しさを感じていただき、アンティーク家具の輪を広げていければと考えております。
来年もまたよろしくお願い致します。

明日も寒いようです。
皆さん風邪を引かないように気をつけてください。

 

 

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