アンティークデスクの修復 その6

こんばんは。

今日はアンティークデスクの修復 その6です。

前回はオイルステインを入れたところまでお話しました。
オイルステインを入れても、すべてに色が入るわけではありません。
完全に色が剥げてしまっている所やキズなどに
着色が必要になります。

これを私はリタッチと呼んでいます。
正式にはカラーブラインディングという技法です。

この顔料を使って色をつけます。


これは引き出しの正面の色はげです。

その周りの色に合う顔料をいくつか選び
何色か混ぜ合わせて使用します。
単色でも色が合うこともありますが
アンティーク家具の微妙な風合いの色を出す場合は混ぜ合わせて色を作っていかないとまず合いません。

顔料を適度に筆につけ
シェラックニスで濃さを調整しながら溶きます。

顔料を濃くしすぎると、木目を消してしまい
透明感のない
厚ぼったい塗装面になってしまうので
薄く塗り重ねていくことが必要です。

リタッチ後です。

リタッチが終わったらケンマロンで均します。
顔料は粉です。
粉をシェラックニスに溶いているわけですから
ニスが乾いてしまえばざらざらが残ります。

これをそのままにしておくとせっかく色が合っても質感が合わなくなります。
ざらざらを取るためにケンマロンで均しますがあまり強く擦るとせっかくのリタッチが取れてしまうので微妙な力加減が必要です。

このリタッチを全体を見回して
必要な所を色付けしていきます。
このリタッチで何でもかんでも色をつけていけばよいものではなく
風合いを残しつつ、適度に施していくことが必要です。

リタッチが終わったら
次回はシェラックニスを塗ります。
お楽しみに


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